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【屋根辞書】
【取り扱い屋根材】
京家 ではお客様のお住まいの屋根形状・ニーズ(性能・色あい・好みなど)・価格に合わせて、もっとも理想的な材料・施工方法をご提案しております。
品名 | 耐候性 | 断熱性 | 遮音性 | 耐震性 | 耐風性 | 重量 | メンテナンス | 価格面 (初期費用) |
和型 (ひっかけ桟葺き工法) |
◎ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | 146kg/坪 | ◎ | △ |
洋瓦(平板) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 146kg/坪 | ◎ | ○ |
天然スレート | ◎ | ○ | ○ | △ | ○ | 102~165kg/坪 | ◎ | △ |
プレスセメント瓦 | ○ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | 68~100kg/坪 | ○ | △~○ |
カラーベスト | △ | △ | ○ | ◎ | ○ | 68kg/坪 | △ | ◎ |
銅板横葺き | ◎ | △ | △ | ◎ | ○ | 7kg/坪 | ◎ | △ |
ガルバリウム 鋼板屋根材 | ○ | △ | △ | ◎ | △ | 17kg/坪 | ○ | △~ ◎ |
ファイバーグラスシングル | △ | △ | ○ | ◎ | △ | 40kg/坪 | △ | ○ |
《取り扱い屋根材 》
通常、瓦(かわら)と言った場合は、この粘土系(瓦)を指します。
- 生成による種別
【いぶし瓦】
瓦の代表格です。粘土をプレスし焼成過程でいぶし表面に銀色の炭素膜をつけたもの。昔は 松の葉などでいぶしていましたが、現在はほとんどがガスによっていぶされています。耐久性、 防水性、遮熱性に優れていて夏の湿気や太陽熱、梅雨の長雨など日本の風土にもとても合 っています。瓦の産地によって色合い、風味が多少異なるのも面白いところです。素手で触る と黒く変色するなど取り扱いには細心の注意が必要で、和型と呼ばれる瓦や平板瓦・S形など の洋瓦があります。重量は1坪あたり約146kgです。
【釉薬瓦】
「陶器瓦」とも呼ばれるもの。プレス成形した瓦形の素地に釉薬を施した瓦で、さまざまな色を
出せるのが魅力です。表面の釉薬によって水が浸透しにくく、いぶし瓦同様、耐久性、防水性、
遮熱性に優れます。基本的に瓦自体のメンテナンスの必要はなく、こちらも和型と呼ばれる瓦
や平板瓦・S形などの洋瓦があり、和風住宅だけでなく洋風住宅でも用いられています。いぶし
瓦に比べ価格はやや安めです。こちらも重量は1坪あたり約146kgです。
※その他の生成に「素焼瓦」、「練込瓦」、「窯変瓦」などがあります。
- 色、形による種別
【本葺き瓦】(ほんぶきかわら) 本平(ほんひら)瓦と素丸(すまる)瓦を組み合わせて葺(ふ)くこの瓦は、社寺仏閣・城郭等、 |
江戸時代に本葺き瓦を簡略化して作られました。桟瓦(さんがわら)や簡略瓦とも呼ばれ、純 |
【洋瓦】(ようがわら) 平板(へいばん)瓦と呼ばれるF型の他にS型、波型などがあります。洋瓦は、屋根がすっきりし |
《粘土瓦のメリット》
- 「いぶし瓦」より「釉薬瓦」の方が長持ちするということはなく、どちらも長持ちします。 (産地(淡路産=キレイ、三州産=凍害に強いなど)や生産年代(オイルショック時=粗悪品が多いなど)による差はあります)
- 瓦屋根は屋根に瓦を乗せることを前提に建物が設計されます。よって瓦屋根だから耐震性に欠けるということはありません。 (特に現在の工法(ガイドライン工法など)は耐震・耐風工法です)
- 断熱性、遮音性、対紫外線、夏冬の気温差など日本の風土すべてに優れ、見た目も日本風土にマッチしています。
- 初期費用はかかりますが長い目で見れば経済的です。 (年月÷費用=屋根材の中でもトップクラスの経済効果です)
《粘土瓦のデメリット》
- 瓦屋根の建物にもっと軽い屋根材を乗せると更に耐震性能があがります。
(特に土葺き工法は重量が重く、施工的にもズレに弱いです) - 棟部が高いほど耐震性能が下がります。
(意匠性を高めるほど耐震性能が下がるという結果になってしまいます) - デザイン性の高い建物や壁(サイディング)の色によっては合わせにくいです。
(和型、いぶし瓦などは特に合わせにくいです) - 柱や壁の耐久性を高めるため、好きな間取りにしにくい。
(ハウスメーカーの建物などは開口部を広くとるために最初から軽量の屋根材しか乗せられない設計が多いです)
【天然スレート】 ・現在、当店での施工例はありません。
西欧で重宝されており、国内では宮城県の玄昌石を材料にした本来のスレート。石を薄く割って材料を作り、釘穴をあけます。退色しない、黒く艶のある自然の色や重厚感のある表情が魅力です。玄昌石は硯(すずり)や高級墓石などにも使われ、高価で技術的にも難しく、 かなりの根気を要します。天然石なので、材料自体のメンテナンスは不要で耐久性もおよそ100年と抜群です。意匠的にも優れ、東京駅の屋根は天然スレートで葺かれているのは有名です。引っかけ施工できるものや水切り板金が一体になった簡易なものもあります。重量は1坪あたり102~165kgです。
【プレスセメント瓦】
セメントと細骨材(砂)のモルタルが原料の瓦で、厚形スレートとも呼ばれます。加圧成形後にフッ素樹脂等の塗料で着色したもので、和型、平板型、S形など形状もさまざまです。化粧スレートより材料が厚く、どっしりとした印象が魅力ですが、最近では軽量化が図られています。
(商品例)
「エアルーフ」(富士スレート(株))などは基材にFRCという革新的材料を採用し、100トンの高圧プレスで成形され強靭な材料です。特にフッソコーティングは色あせに強い3層の塗装膜によって、美しい色と光沢を保ちます。価格もカラーベスト<エアールーフ<平板陶器瓦 とお手頃なうえ施工も容易で作業も早いです。重量は日本瓦の約2/3にあたる1坪あたりおよそ100kgです。
「ROOGA」(ケイミュー(株))は素材内の無数の気泡が軽さを実現した樹脂混入繊維補強軽量セメント瓦です。 セメントと砂を原料とした瓦。施工性が高いのが特徴です。 こちらも強靱ですが重量は1坪あたり64~68kgとかなり軽量です。施工は容易ですが、価格が日本瓦と同等かそれ以上と高めです。棟施工は完全乾式工法になっています。価格を抑えるため、塗装自体はカラーベストと同等です。
《プレスセメント瓦のメリット》
- 強靱さでは屋根材の中でも群を抜いています。
(かなり強くたたいても割れません) - 厚みがあるため意匠的にも重厚感があります。
(和・洋どちらの建物にも合わせやすい) - 遮音、断熱、防水ともに優れています。
- 厚みがあっても重さは粘土瓦の1/2~2/3と耐震性能も抜群です。
《プレスセメント瓦のデメリット》
- 塗装がとれてくると主成分がセメントのため雨水を吸水します。
- 塗装の種類や施工材料によっては施工費用が和型よりも高くなります。
- 耐用年数は粘土瓦より劣ります。
- 純和風住宅には少し不釣り合いに見えます。
【化粧スレート】
通称「カラーベスト」(ケイミュー(株))ひと昔前まではセメントに石綿を入れて強化していました が、近年は繊維を混入して強化している薄い板状の素材です。1坪あたりの重量が粘土瓦の 約半分(1坪あたり約68kg)と軽量で施工が容易なのが特徴。色やデザインも豊富で、価格も手 ごろなことから建売りやハウスメーカーの新築工事を中心に普及している素材です。役物はカラ ー鉄板が使われます。最近は、遮熱性や耐久性を高めた商品も出てきています。
《カラーベストのメリット》
- 屋根材の中でも施工費用(初期費用)が安いです。
- シンプルな住宅や洋風住宅、明るい壁などに合わせやすいです。
- 強靱でカラーバリエーションも多く、施工も簡単です。 ・重量も軽く耐震性にも優れています。 《カラーベストのデメリット》
- 厚みがなく断熱性、遮音性に劣ります。 ・屋根地に直接打ちつけるので通気性がなく、結露しやすいため野地(コンパネ)、天井裏が蒸れやすく腐りやすい。
- 材料同士がべったり重なっているため、多少屋根の勾配がきつくても毛細管現象で屋根地に雨水を引き込みやすい。
- 塗装がとれてくると主成分がセメントのため雨水を吸水します。
- 初期費用とくらべても劣化が早く、後々メンテナンスが高くつきます。
- 金属系屋根の施工方法は大きく以下の2つに分類されます。
- 縦葺き (瓦棒葺き・立て平・折板など/勾配に沿って、縦に屋根材を並べるように葺く工法 ・全屋根材の中で最安の価格帯)
- 横葺き (一文字葺き・など/屋根材を軒先きから棟へと葺きあげてゆく工法 ・価格は商品によりばらつきがあります)
- 材料・成型による種別
【銅板】
「銅板葺き」は一文字葺き・菱葺きなど和風建築や玄関の屋根、庇(ひさし)、更には社寺建築 にも使用されます。緑青(ろくしょう)と呼ばれる青い錆(サビ)が表面をおおい銅板自体を守る 働きがあり、塗装などのメンテナンスが不要です。また素手で触ると手垢で黒くなります。やわ らかく加工しやすいですが、施工には相応の技術と知識が必要です。銅板一文字葺きなどは 既製品もあります。基本的に銅板は日本瓦よりも高価で、価格の変動もよくあります。重量は 一坪あたり約17kg。
《銅板屋根のメリット》
- 耐用年数はかなり長いです。
(緑青が防護します。) - 銅板は年月によって風合いを増すので意匠性も高いです。
- 加工しやすいので社寺建築や曲線の多い建物にも使用されます。
- 建物に高級感がでます。
《銅板屋根のデメリット》
- 屋根材の中でも施工費用がかなり高いです。
(銅の価格に左右されます) - 最近の酸性雨のせいで耐用年数が減ってきています。
- 金属の中でも熱伝導率が高いため伸縮しやすく、持ち上がりと呼ばれる現象やハゼが切れることもあります。
(施工方法で軽減はされます) - 電食と呼ばれる金属同士の腐食をおこしやすい。
(鉄などと長い間触れるとおこります)
【ガルバリウム鋼板】
現在、金属屋根の成型素材として最も多い鋼板。粘土瓦の約1/10と軽量(1坪あたり約17kg)で、水分を吸収しないガルバリウム 鋼板は通常の鋼板に比べ3~6倍の耐久性を誇ります。 アルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板で、フッ素樹脂の塗膜などを施した耐久性の高い商品もあります。屋根材としてのバリエーションがかなり豊富で、価格は全体的にカラーベストと同等のものからやや高いものが主流です。 施工は容易なものが多く、既存カラーベスト(化粧スレート)・金属屋根の上からカバー工法で施工されるものも多いです。普通の塗装で10年保証、フッ素樹脂塗膜で20年保証が一般的です。
(商品例)
・横葺きガルバリウム鋼板屋根材(裏打ち断熱材付き)
「横暖ルーフ」 (株)チューオー |
「ガルテクト」 アイジー工業(株) |
「efルーフ」 福泉工業(株) |
・縦葺きガルバリウム鋼板屋根材
「MSタフビーム」 月星商事(株) | 「立平333」 JFE鋼板(株) | 「瓦棒葺き」 自社制作 |
・ガルバリウム金属成型瓦(断熱材別施工)
「優雅やね」 JFE鋼板(株) |
「瓦王」 (株)カナメ |
「メタルルーフ」 (株)メタル建材 |
※その他に【ステンレス鋼板】や【チタン製品】などもあります。
《ガルバリウム鋼板屋根材のメリット》
- 屋根材の中でも群を抜いて軽いため耐震効果は抜群です。
- 軽いためカバー工法に向いています。
- 成型しやすいためいろいろな製品バリエーションがあります。
- 屋根材の中でも施工費用が安い方で工期も短いです。
(金属成型瓦など高価格なものもあります。)
《ガルバリウム鋼板屋根材のデメリット》
- 耐用年数、性能などが塗装に頼るところが大きい。
(メーカー保証は塗装のグレードに応じてつきます) - 熱伝導率が高く伸縮しやすいです。
(伸縮するものは劣化が早いです) - 遮音・遮熱性能が屋根材の中でもかなり劣ります。断熱・遮音対策のため下葺き材や断熱材などをオプションで施工すると費用が高くなります。
(フッ素樹脂塗膜+遮音・遮熱対策だと高くつく場合があります) - 金属屋根材は風圧に劣ります。
(自重がないため強風による気圧の差などでめくれやすいです) - 厚みがないため単独では強度が低いです。
アメリカの住宅の80%以上の屋根に施工されていると言われています。
「リッジウェイ」(旭グラスファイバー(株))は1坪あたり約40kgと軽量で、柔軟性があるため、曲面に簡単に施工でき、自由設計の屋根には好ましい材料と言えます。 ファイバーグラスシングルは無機であるガラス繊維を芯材にした耐候性アスファルトを基材に使用しています。表面の石の色はセラミック焼付け塗装されているので、耐候性に優れています。価格はカラーベストよりやや高めです。
《ファイバーグラスシングルのメリット》
- 柔軟性があるため曲面などで施工しやすいです。
- シンプルな建物やデザイン性のある建物などに合わせやすいです。
- 軽く強靱なので耐震性に優れています。
- 塗装がとれても本体自体にも防水性能があります。
《ファイバーグラスシングルのデメリット》
- 日本の気候向きとは言いがたいです。
- 本体自体は不燃性ではないです。 (下地込みの耐火性能で木造建築にも使用可能です)
- 屋根地に直接打ちつけるので通気性がなく、結露しやすいため野地(コンパネ)、天井裏が蒸れやすく腐りやすい。
- 劣化すると屋根材の中でもメンテナンスがしにくく、処分も高価です。
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